

こんにちは。DX・ICT推進部ICT基盤統括担当です!
今やテレビや街中で見ない日はない次世代通信規格「5G」。何がすごいの?何ができるようになるの?という方もきっと多いと思います。今月の知っトクICTは、そんな5Gについて他社事例を交えながら紹介していきます!
西鉄グループにおいて、将来的に5Gをどう役立てていけるのか、ヒントを掴むきっかけになるかもしれませんので是非ご一読ください!
1. 5Gとは
5Gは、次世代通信規格「5th Generation(第五世代移動通信システム)」の略称です。
5Gで何ができるのか!? 例えば、サッカーの試合を立体ホログラム映像で観戦できる!と聞いたら、ワクワクしませんか?
5Gを活用することで、そういった技術が実現できるようになるのです!
ソフトバンクのCMで使用されている「5Gってドラえもん?」というキャッチフレーズをご存じでしょうか?
テクノロジーが進化する度に引き合いに出されるドラえもんのひみつ道具ですが、あながち遠い未来の話でもありません。
タケコプターのような自由に空を行き来する技術も、限りなくリアルに近いバーチャル体験も、少しずつ実現に近づいています。
しかし、そういった技術を実現するには必ず、「通信」の問題がつきまといます。
そのため、高性能な通信を実現することができる「5G」が、テクノロジーの進化の根底を支え、実現に導くカギとして注目されているのです!
5Gには下記の特徴があります。
2. ローカル5Gって何?
ローカル5Gは、キャリア5G(携帯電話などで使用される通信事業者が提供している5G回線)とは違って、建物や敷地内で、
局所的に構築した5Gネットワークを指します。通信事業者以外で国から免許を交付された団体のみ使用が可能になります。
特徴としては、
(1)通信事業者によるキャリア5Gの展開が遅れている地域でも利用が可能
(2)他の場所の通信障害や災害などの影響を受けにくく、スポットの特徴に合わせた柔軟な設定・対応が可能
といった点が挙げられます。
例えば、「郊外でスマート工場(工場内の機器をネットワークにつなぎ、一元管理や自動化を行うことで人的ソースを削減する工場)を作りたい」
と考えた時、キャリア通信の障害等に左右されない通信が可能となる局所的なネットワークを基盤とした方が安定的な運用が見込めますよね。
そのため、多くの企業や国・地方公共団体が、ローカル5Gの実証実験および実用化に向けて、様々な取り組みを行っています。
3. ローカル5Gを用いた他社事例
(1)鉄道事業での実験例
実証企業:中央復建コンサルタンツ(株)、(株)NTTドコモ、京浜急行電鉄(株)、横須賀市
【概要】
4Kカメラを列車本体やドローンに搭載(①)し、列車車体や線路、周辺環境を撮影後、
映像データをAIで解析することで(②)、検査業務の遠隔化を図る(③)。
【成果】
・予め列車に用意していた1mmの裂傷、ハンドル角度の異常や、ブレーキパッドの摩耗や線路上の木片も検出可能であった。
・4Kカメラで撮影してから、AIで分析し、遠隔地にデータが届くまでの遅延は1秒程度のみ。
【検証結果】
省人化のための自動管理システムの導入は様々な企業でこれまでも行われてきましたが、ローカル5Gの導入によって、
高精細動画の送受信が可能になり、人的作業では見落としかねない部分まで発見することが出来るようになります。
また、省人化だけでなく、サービス品質も大きく向上しますし、リアルタイムでの調査による時間短縮や
列車運行中にも確認を行うことが可能となることで夜間作業を行う必要がなくなるため、働き方改革にも大きく寄与しそうですね!
(2)観光事業での活用例
実証企業:(株)十六総合研究所、(株)NTTドコモ、白川村、(一社)白川郷観光協会
【概要】
・観光客の位置情報や滞在時間にあわせ、パーソナライズ化した解説動画の送信や、4Kライブ映像を用いた広告宣伝を行うことで、
密集地からの観光客の分散や、消費活動の促進、周辺地域の観光資源の宣伝を行う。
・歴史背景や文化を紹介する動画や、マナー啓発コンテンツの配信を行うことで、観光資源の保全を図る。
【成果】
・観光客の位置情報に応じ、 動画配信を行うことで、観光客を混雑地から周辺地に分散することに成功。
・観光客の滞在時間は1人当たり平均15分延長、リピーターに限れば平均39分延長。
・PUSH配信については、80MBの大容量動画を5台の端末に約5秒で同時に配信可能。
【検証結果】
これは観光地における、混雑問題や消費活動の一極集中化問題を動画コンテンツで解消しようとする試みです。
高画質動画を多デバイスに同時送信できるという5Gシステムの強みを生かした、新しい観光の在り方を示す実験ですね。
商業施設や宿泊施設等においても、位置情報データや、AIセンサー等で取得した各人の属性データ(性別や年齢など)を組み合わせ、
来訪者一人一人に合わせたエンタメコンテンツの配布や広告宣伝を行えば、新たな収益獲得に繋げることが出来そうです!
4. にしてつグループでの活用可能性
前章で取り上げた実証実験事例はほんの一部です。現在も様々な業界でローカル5Gを活用したDX事業が検討されています。
西鉄の多様な事業においても、様々な形で活用することが出来そうです。
天神エリアを例にとって考えてみましょう。
(1)映像センサーの活用
西鉄がエリア内に擁する商業施設やオフィスビルでは、映像センサーの活用が考えられます。5Gを通信基盤とすることで、
大勢の来訪者の顔を一人一人識別できるような高精細な映像データをリアルタイムでやり取りすることが可能になります。
(「知っトクICT vol.11」でも映像センサーによるオフィス管理システムは紹介してされていますのでご一読ください!)
例えば、「ソラリアプラザやステージで、予め顔と決済方法を登録しておくことで、レジを通さずとも自動で商品が購入可能な無人店舗を導入する」、「天神駅などで不審者を自動で検出するような高レベルなセキュリティ環境の構築を行う」などの施策が考えられます!
(2)VR・ARの技術活用
商業施設内でのVRやARの技術活用も大きなポイントになりそうです。「ソラリアステージの飲食店にて、メニューをARで3D表示させることで購買意欲を向上させる」「ソラリアプラザに、自宅で接客を受けながらECサイトで商品を購入できるアパレル店舗や、AR技術を使って試用が行えるコスメ店舗を導入する」など、様々な施策が考えられます。また、ポストコロナ時代では、遠隔地との交流空間の創出も需要な課題になってきます。
バーチャル技術が限りなくリアルに近い体験を実現できるものになれば、VR観光などもサービスとして提供できそうですね。
(3) ガイドサービス向上・自動運転実現に向けた活用
ガイドサービスや自動運転バスの運用にも5Gの活用が見込めます。AR技術を用いた経路案内や、車内・車外の高精細映像を取得・分析することで、高い安全性能を実現した自動運転バスの運行が可能になります。天神エリアで自動循環バスやARガイドシステムなどを使用できるようになれば、
エリア内の回遊性が高まりますし、ソラリアプラザやステージへと誘導するような導線を構築することも可能ですね。
また、キャリア5Gが発達すれば、より広域的な自動運転の実現が可能となります。天神エリアを超え、空港や博多エリアとも自動運転バスで往来できるようになれば、より多くの集客が見込めますね!
5. まとめ
今回は5Gについてご紹介しました!
実現してみたいことがあればまずはDX・ICT推進部へご連絡ください!
【参考文献】
参照:総務省."令和2年度 地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証 実証成果概要"
参照:ソフトバンク." 5G(第5世代移動通信システム)に向けたソフトバンクの取り組み"
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6. 今月のPC活用術
ウィンドウズキーと左右矢印で画面を綺麗に半分にすることができます!2つのファイルを比較するとき等にご活用ください!
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