

こんにちは!DX・ICT推進部 DX推進担当です!
突然ですが、皆さんがスーパーマーケットなどのお店に行ったとき、LINEアプリのトーク画面上部に、棚にある商品の広告が出てきたことはありませんか??
これは単なる偶然でその広告が表示されたわけではないんです!
棚に設置された"ビーコン"という機械とLINEのアプリが反応して「商品を買いそうなあなた」をターゲットにしてその広告が表示されているのです!
前回の知っトクICTでは、IoT利活用に関する西鉄グループでの取り組み項目の中で、1つの事例としてビーコンマーケティングを取りあげました。(まだの方はこちら)
今回の記事では"ビーコン"がどのような仕組みであるか、また現在どのようなことに活用されているのか、そして西鉄グループでどのように活用できる可能性があるのかについて説明をしていきます!
1.ビーコンとは?
ビーコンとはBluetoothの電波を一定間隔で発信する小型の機械です。
皆さんがお持ちのスマートフォンなどでビーコンの近くを通過したときに、ビーコンの電波とスマートフォンが反応して(ビーコンの電波を検知する仕組みを組み込んだアプリが必要)、どのスマートフォンがいつどこのビーコンと接触したかを記録することができます。
ビーコンは街中や建物内、店舗内などに簡単に設置をすることができるので、日々生活している圏内にもたくさんのビーコンが実は見えないところに設置されています。
2.ビーコンを使うと何ができてどのような効果があるの?
それでは、ビーコンを使うとどのようなことができるか説明していきます。
(A) 行動データが見える化できる
ビーコンに反応するスマートフォンを持っている人の行動導線を可視化することができます!
例えばあるスーパーマーケットの商品棚にビーコンを設置した場合について考えてみましょう。
まず野菜売り場、乳製品売り場、お菓子売り場、精肉売り場など、売り場ごとにビーコンを設置したとします。そこにスマートフォンを持ったお客様が店内を回遊すると、各売り場ごとに設置したビーコンに反応し、お客様がどのように店内を回遊したか可視化することができます!
もしかするとその道に明るい方は、ビーコンではなくGPSでも可視化できるのでは?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
確かにGPSでも大まかな行動履歴は取得できますが、例えば建物内のどのフロアにいるかなどはGPSではわかりません。またGPSだと、どの棚の前にいるなどといった細かい位置情報取得もできないため、ビーコンからのデータを活用した方が行動導線を把握するには有効です!
またどこを通ったかだけではなく、以下のようなデータも取得できます。
(B) 位置情報を元にしてお客様とコミュニケーションできる
ビーコンに反応したスマートフォンに対し、アプリを通じたプッシュ通知を送ることができます。この機能を活用すると冒頭のLINEを用いたプロモーションのように、特定の場所に来た人に対しピンポイントで新商品情報やクーポン券の配布などを通知することが可能です。ピンポイントな場所、タイミングで送信することができるので、マーケティング効果(通知に対する開封率など)を高めることができます!
また過去の接触履歴から踏まえた通知対象者を絞り込むことで、より通知に対する高い反応率を期待できます!
ところで皆さんはご自身にとって関心のない内容のメールや通知などがたくさん届き、嫌気がさした経験はないでしょうか?
具体的な例として、20代女性をターゲットした商品の広告を50代男性に通知を行ったらどうなるでしょうか。おそらくその発信元からの情報は興味のないものだ、という認識がインプットされ、通知をオフに設定する、もしくはアプリ自体のアンインストールをする、などの対応がなされます。そうなると媒体そのものの価値を失うことになる可能性があります。
逆に興味がある内容の通知を受信したお客様にはポジティブな印象を与えることができ、その後の購買につながる可能性が高まります!
お客様一人ひとりに対して、興味や関心がある内容のみ通知できるという点が、オンライン上でマーケティングを行う最大のメリットと言えます!
3.世の中で活用されているビーコンを使ったサービス
ビーコンの技術を活用した様々なサービスがすでに展開されていますので、ここではその具体例について一部ご紹介します!
(A) 見守りサービス
子供やお年寄りがビーコンに反応するスマートフォンを持ち、特定の場所(電柱やバス停、コンビニなど)に設置してあるビーコンに接触した際に保護者(家族など)に対し通知がいくサービスです。
通知を確認することで子供やお年寄りの居場所をリアルタイムで確認することができます。
(B) 雪崩ビーコン
雪崩の際の捜索に活用する目的のビーコン活用サービスです。
まず雪山への登山者が雪崩ビーコンを身に着けて登山します。万一、雪崩に巻きまれた際に遭難者から発信されるビーコンを頼りに捜索します。ビーコンは電池式で長時間(数年間)電波を発信し続けることができるため、携帯電話などがつながらない際にも捜索の際に役に立ちます。
4.西鉄グループ内での活用の可能性は?
西鉄グループでは天神/博多/北九州エリアのバス停、大牟田線/太宰府線全駅、一部商業施設内にビーコン設置をしています。(2022年2月現在)
あくまで事例を基にした参考ではありますが、例えば以下のような取り組みを行う際にビーコンを活用できます!
(A) 移動情報のマーケティング活用
移動情報がどのようなことに活用できるかについてご紹介します。例えば商業施設内で移動情報を可視化すると以下のような移動情報マップを作成することができます。
下の商業施設平面図を元に見てみましょう。図中の移動を示す赤い線が太いほど多くの人が移動したことを表しています。この情報はマーケティングに活用することができます!
例えば、
〇太さに応じてテナント賃料を変更する
〇移動の履歴に応じてテナント配置を再検討する。
データを元にした意思決定にも役立ちます!
(B)鉄道 × 商業の連携した1to1マーケティングへの活用
ビーコンを活用して、お客さまひとりひとりに対し、このような施策を行えます。
例えば、、ビーコンの行動履歴から大牟田線で大橋駅から福岡駅まで通勤などで利用していると推定されるお客様に対し、夕方、福岡駅の改札を通ったとき(福岡駅改札のビーコンに反応したとき)に、レイリア大橋で使えるお得なクーポン情報をアプリ経由で通知し、誘客を図るといった施策案が考えられます。
いつもは大橋駅から自宅まで直帰していたお客様に、帰宅中の電車内で見たお得なクーポン情報に惹かれ、レイリア大橋に立ち寄って買い物していただけるかもしれません!
5.おわりに
ビーコンを活用することでどのような価値を生み出すことができるかご理解いただけたでしょうか。
ビーコンの位置情報を活用することで、お客様一人ひとりの行動が見える化され、ニーズに合った最適な提案を行うことができます。今後のビジネスにおいて、データの活用はますます重要性を増してきます。西鉄グループにおいても積極的に活用していきましょう!
今月のPC活用術
今回は上書き保存をするショートカットをご紹介します。
資料等を作成したときに定期的にこのショートカットを押すことで、保存し忘れて消してしまった!ということを回避できます。
皆様もぜひご活用ください。
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