
世界中に拡散した新型コロナウイルス感染症は、日常生活や経済活動に極めて大きな影響を及ぼしています。私たち西鉄グループの各事業におきましても、外出や移動の自粛要請に伴うお客さまの減少による大幅な減収が発生し、事業の縮小・延期など様々な影響を受けています。
このコロナショックによる影響は長期化の様相を呈しており、私たち西鉄グループは、変容する社会への対応を迫られる大きな転換期を迎えているといえます。
このような状況においても、バスや鉄道をはじめとする社会インフラ事業を継続し、西鉄グループの社会的な責任を果たすことで、地域の皆様からたくさんの感謝の意を頂いております。地域の皆様の生活を支えるこれらの事業の継続を最優先に取り組むことこそが、西鉄グループにとって最も重要な使命であります。
そのうえで、将来の西鉄グループの成長につながる大型プロジェクトなど、15次中計の各施策を推進するために、利益を確保することが何より重要です。緊急の安全にかかる投資以外の投資・費用を凍結し、徹底的に縮減することで利益確保に努めることは今までもお願いしてきたとおりです。幸い、早期の資金調達により当面の手元資金は確保できましたが、今回の新型コロナウイルスの影響は、いつどのように回復していくのか、全く予想がつきません。また、回復をしても、以前と同じ社会に戻ることはないと思われます。
このウィズコロナ・ポストコロナ社会のもたらす変化は、持続可能な公共交通の重要性を高めたり、適度に人口集中した地方中核都市である福岡への注目を高めるなど、西鉄グループへの追い風となる変化も数多く生むはずです。社会の変化、お客さまの価値観の変化に注意を払い、いち早く事業に取り込みお客さまの期待に応えていくことが、西鉄グループの持続的成長のためには欠かせません。
動き出したウィズコロナ・ポストコロナ社会において、これからは、足元の収益・利益確保と中長期的な利益確保構造の確立に向けて
① 知恵を絞り、汗をかき、足元の収益を獲得すること
② グループ連結の視点を持って、費用のグループ外支出をさらに削減すること
③ 新しい時代に対応した事業モデルのために、今必ずやっておかなければならないこと
を考え抜き実行しなければなりません。
当面は厳しい事業運営が続きます。大きな社会の変化を機に、各部門・各社における今までのしがらみや固定観念にとらわれることなく、西鉄グループの持続的成長のために今やるべきことを明確化し、速やかに取り組まなければ西鉄グループの未来はありません。
今こそ、変わるべき時です。役員・従業員全員が真剣に考え、聖域のない議論を交わし、果断に実行し、変化していくことで、この危機を団結して乗り越えていきましょう。
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