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社長メッセージ【西鉄グループ経営戦略会議】

8月19日(水)2020年度第2回西鉄グループ経営戦略会議が開かれ、西鉄役員および部長クラスならびにグループ会社社長らが参加しました。
会議冒頭、倉富社長がグループの経営幹部に向けて発信したメッセージをご紹介します。
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戦後最大の危機への覚悟を求める

第1四半期決算は、2003年に四半期決算導入以来、営業収益は過去最低、営業損失、経常損失は初計上、第1四半期としての純損失の計上は2回目、四半期決算としては、2期連続の純損失となりました。
お客さまの需要が、おおむね3月から蒸発した中で、
設備投資の凍結・延期300億円
費用の徹底的削減150億円
密を作らないよう心がけながらの鉄道・バスの減便
西鉄本体・グループ各社での従業員の一時帰休
役員報酬の一部カットなど、
でき得る限りの対策を打ってきましたが、結果、第1四半期は75億円の四半期純損失という大幅な赤字決算とならざるを得ませんでした。

現在のコロナ感染の状況から、人出マーケットの急速な回復は難しく、2020年度の年度決算においても、非常に厳しい決算が予想され、第二次世界大戦直後の1946年以来となる営業赤字となる覚悟が必要です。
これはまた、1977年に連結決算を導入して以来、連結営業赤字も初めてということになります。当社グループは、創業以来の最大の苦難、危機に直面しています。



西鉄グループ存続のために

このような状況下、西鉄グループの企業としての存続をはかるため、今後も尚一層の投資・費用の削減と予算管理の強化を図るべく、現在、下半期のコロナ補正予算の編成をお願いしています。
このように、経費・投資の一層の削減を図り、本年度の赤字額を少しでも減らしていくことは勿論ですが、ウィズコロナ・ポストコロナの環境下で、このままコロナ以前の状態にマーケットが戻らないとしても、企業として継続・存続していくには、同時に西鉄グループとして徹底的な事業の選択と集中、構造改革を推し進めていく必要があります。
従来から、赤字の事業に対しては事業の撤退など、厳しく対応していましたが、社会的意義など総合的な判断で継続してきた事業も中にはあります。しかし、西鉄が企業として、存続できるかどうかの正念場にある今、もはやそういった余裕はありません。
公共インフラである鉄道・バス事業を何としても、伸縮に合わせながらも維持継続していくことが使命である西鉄グループとしては、冷静な事業性の追求、徹底的コスト削減、聖域なき事業の再編・構造改革が必須です。 これから、各事業の現状と今後の見通し、生産性・効率性など、徹底的に精査し、中長期の展望が描けない事業の縮小・撤退・売却、IT化の推進などによる管理職・管理部門等の徹底的削減効率化案を速やかに取りまとめ、断行していきます。





徹底的な事業選択と集中、構造改革を

具体的内容は、この二ヶ月近く経営会議スタイルのコロナディスカッションとして議論してきたことを整理・補強し、経営会議や中計フォローアップ審議などを踏まえ、年内に大項目の方針をとりまとめます。 また、年度末となる来年三月には、具体策・スケジュール・ロードマップ等の西鉄グループとしての回復シナリオ、再生計画を固め、実行していきます。
このことにより、コロナによる影響がどんなに続いても、以前の状況に戻らないとしても、事業を継続できる筋肉質で持続可能な事業構造を築いていきます。
進め方は、コロナディスカッションで出た課題やテーマに応じ、担当責任者を再確認します。また、別途改めて担当を定めたほうが良いと思われる課題やテーマには担当責任者などを決定し、明確にする方式で進めたいと考えています。これにより、年内のテーマごとの方針決定とスピーディーな計画の策定と実行をはかります
現在の業務に加えて「兼務」という方も多くなると思いますが、危機を乗り越えるためです。 実行にあたっては、危機である今こそ、幹部自ら先頭に立つべきです。自ら、TODOリストを整理し、チームで議論し、できるだけ定量的な分析を踏まえながら計画を練り上げてください。
そして全社的にオーソライズできたら即、実行です。分析・評論だけで何もしない現状維持は衰退です。分析家・評論家は不要です。変革を実行してこそ生き残れます
そして、この変革こそ私たち西鉄グループのDNAでもあります。今日まで、112年の歴史のなかで先輩たちは、時代の変化に合わせ変革を遂げ、生き残ってまいりました。中核事業であった、福岡・北九州の市内電車の全廃を乗り越えました。先輩方が苦難にぶつかるたびに、変化を繰り返し、挑戦を続けていただいたお陰で、今日の西鉄グループがあります。
今度は、私たちの番です。変化を恐れず挑戦を続け、この創業以来最大の苦難を、乗り越えていきましょう。



どんな状況下でも 「安全」「安心」の提供を

本日はもう一点、安全・安心について、お話ししておきます。どんな苦しい環境であっても、バス・鉄道をはじめとする社会インフラ事業を継続し、社会的な責任を果たすことが、当社グループの最も重要な使命だとお話ししましたが、その根幹、大前提は「安全」「安心」であります。
これは、コロナ禍であっても変わりありません。どのような環境下でも「安全」「安心」の提供は、お客さまとの最も大事なお約束です。こういう時だからこそ、安全・安心なサービスの提供を通して、地域の皆さまの不安を少しでも和らげ、安心して生活していただくことが、社会インフラを守る私たちにとって、最大の社会貢献です。
安全・安心の追求だけは、どんな変化の中でも普遍です。コロナ禍でも、ポストコロナの時代においても同じです。苦境の今こそ、改めて肝に銘じたいと思います。



明るい未来へ ともに前進しよう

最後に「明るく」というお願いで、結びたいと思います。
苦しいときは、下を見がちですが、苦しい今こそ、下ばかり見るのを止めたいと思います。今こそ、頭を上げて、前を向き、笑顔で歩みを進めましょう。
ポストコロナの、『新生西鉄グループ』を創っていくのは、私たちです新しい西鉄、明るい西鉄を創るのは私たちです
ならば、私たち自身、困難の中でも"明るく、明るく" 明るい未来へ一歩、そして、また一歩と足を踏み出していきましょう。ともに前進しましょう。

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ライター

篠原

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