

東京事務所の西野です。
今回より「東京見聞録」を担当することになりました。
進化を続ける大都市・東京を中心に、旬な情報や新たな取り組み・施設をリサーチして皆様へ情報をお届けしていきたいと考えていますので、どうぞ宜しくお願いします。
さて今回は、今夏に開催されるパリ五輪の足音が聞こえてくる中で開発が着々と進む、東京五輪・パラリンピックの選手村跡地の開発「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」を現地視察してきましたのでレポートします!
▲選手村入口
街の概要
東京2020大会選手村跡地の約18ha(東京ドーム約3.7個分)の広大な敷地に約12,000人が住まう都市開発プロジェクト。
都心からほど近い利便性と、三方を海に囲まれた眺望に恵まれた空間を活かした街づくりが官民連携で進められています。
大会延期により入居スケジュールも順延となっていましたが、2024年1月より入居開始!
今春には商業や学校などの施設が相次いで開業するなど、開発が本格化してきました。
▲開発イメージ図(出典:東京都都市整備局HP)
都心からバスを利用して現地へ、開発エリアを徒歩でひと回りしてきました。
交通アクセス
最寄り駅から徒歩15分のアクセスが問題視されることもありますが、都心と現地を結ぶバス「TOKYO BRT」が10~20分間隔で運行しています。
新橋から乗車したバスは晴海フラッグエリアへ直行、環状道路を快走してわずか10分程度で現地に到着です。
水素発電によるモーター駆動の車両は静粛性があり加速も滑らかで快適でした。
エリア内移動
エリア内の移動に自転車シェアリングが充実、バスターミナルの隣接地や各マンション付近にコミュニティサイクルポートが点在しており、自転車専用レーンも整備されていました。
現地を訪問してみると割と街がコンパクトで徒歩移動でも苦にならない印象を受けましたので、デマンド交通等が無くても十分という判断なのかも知れません。
水素ステーション
環境先進都市の実現に向けて水素事業を東京都が推進しています。
都バス車両が入れ替わり立ち替わり水素燃料補給に来ており、着々と水素バスの普及が進んでいることが実感できました。
街区にもパイプラインで水素が供給されて燃料電池による住宅向けの小規模発電を実施、余熱はペット等の足湯に転用するとのこと。
ワンちゃんにも優雅な生活が待ち受けているようです。
商業施設「ららテラスHARUMI FLAG」
大会期間中に選手がメディカル・トレーニングに利用した施設を商業施設として活用、エリア住民の日常利用を支える食品・医療・保育等のテナントが入居しています。
館内には五輪のレガシー施設「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE」があり、入り口には巨大メダルのオブジェが鎮座しています(見上げている中村さんは身長179cmなので・・・デカい)。
某・名古屋市長もこの大きさのメダルであれば齧ることはできんでしょう。
晴海ふ頭公園
街の西南端にある公園に今年3月に設置された"TOKYO"のオブジェの設置費用は1.6億円也。
税金投入に賛否両論あったようですが、折角なのでレインボーブリッジを背景とした記念撮影の名所として華開いて欲しいものです。
さいごに
真新しい施設や緑豊かなきれいな街並みに憩いを感じるエリアでした。
往来する人はまだまだ少ない印象でしたが、2棟のタワーレジデンスが新たに建築中で、今後も賑わいが増していくはずです。
環境に配慮した持続可能な都市の"フラッグ"シップとなることができるのか、今後の展開にも注目です。
なお、晴海フラッグの広さは約18haですが、先日、西鉄も含む企業グループが優先交渉権者に選定された九州大箱崎キャンパス跡地は敷地全体約50ha(譲渡エリア約28.5ha)と更に壮大なプロジェクト。
九州大跡地というレガシーと先端技術が融合する街が福岡で新たに誕生することに大きな期待感が湧きますね。
東京出張の際に時間があれば、福岡の未来に思いを馳せつつ街を散策してみるのはいかがでしょうか?
この記事へのコメントはありません。