

こんにちは、東京事務所の北島です。
今年の3月29日より、京王グループの西東京バス株式会社が東京都内で初となる、大型EVバス(電気バス)による路線バスの運行を開始しました。
西鉄においても昨年から「レトロフィット電気バス」の運行を開始していますが、これは中古ディーゼル車を改造したバスです。
一方、西東京バスの運行するEVバスは"新車"として導入されました。
今回は西東京バス青梅支社にお邪魔し、実際に乗車してきました。
また併せて、社員の方々のお話を伺ってきましたので、その内容についてレポートします!
EVバスの概要
<車 種> BYD※製大型路線バス「K8」ノンステップバス
※本社を中国・広東省深圳に構える自動車メーカー。
日本の現地法人としてBYDジャパンがある。
<車長・車幅> 10.5m・2.5m
<定 員> 81名 (座席26+跳上席4+立席50+運転席1)
<航続距離> 220km (フル充電時、エアコン未使用の場合)
<充電時間> 3~3.5時間 (急速充電)
<運行エリア> 市街地路線ならびに山岳路線
車内の設備としては座席毎壁側にUSBポートが設置されてありました。
また座席の特徴としては西鉄の連節バス(BRT)に形状や座り心地が似ています。
導入後、乗務員・整備士・お客さまからの反応
【 乗務員 】
・ややハンドルが重く感じる(慣れてくると解消されるのでは?)
・加速、ブレーキに関しては従来のディーゼル車と変わりない
・騒音がほぼなく、歩行者に気づかれにくい
【 整備士 】
・エンジンルームがかなりすっきりしており、点検項目が減った
【 お客さま 】
・乗り心地が良くなり、走行中でも車内がかなり静かになった
⇒私自身、試乗してみて1番感じたことです。
エアコンをつけなければ、走行中であっても無音といっていいほど静かでした。
今後の課題
EVバスの運行開始で重要課題のひとつとして挙がるのが「充電」関連ではないでしょうか。
社員の方にお聞きしたところ、充電施設や充電頻度、さらには電気代コストなどやはり「充電」に関する事項を多く挙げていました。
<充電施設>
EVバス自体の導入車両数は現時点で3両に留まっていますので、充電機も僅かな設置で間に合っています。
しかしながら、今後EVバスの車両数が増加すると、それに伴い充電機自体も増設する必要があります。
その際にかかるコストについて、国・自治体から受けられる補助金制度等本格的な整備が必要になってくると思います。※現行制度は金額上限付
また現段階では数少ない運用ですので、充電する機会がほとんど制限を受けていません。
しかしながら今後、運用車両数が増加すると、その充電タイミングを誤ることで、燃料不足に陥る可能性があると思います。
※現在、西東京バスでは運行終了後の深夜に充電を行っているとのこと。
<電気代>
現時点では導入してまだ2カ月程度、かつ車両数も3両ですので目に見えてのコスト増とは、なっていないとのことです。
しかしながらこれから迎える夏本番では、エアコンの使用頻度も上がり、それに伴って電気代上昇も予想されます。
西東京バスでは東京電力と協同で充電マネジメントに取り組むとしています。
他にも「バッテリーの寿命」や「交換時のコスト」など、課題は多くあるようです。
さいごに
カーボンニュートラルに関する機運がこれまで以上に高まっている状況下で、CO2排出を抑えることのできる電気バスの導入は、ますます求められてくると想像できます。
西鉄でも「サステナブル経営の強化」を中計の重点戦略のひとつとして掲げており、今後も関東圏内における様々な事例を紹介していきたいと思います!
東京事務所からみなさんへ
コロナ禍も収束し、東京へ出張する機会が増えているのではないでしょうか。
上京された際には是非とも「東京事務所」へもお立ち寄りください!
東京事務所には予備のパソコンもありますし、TV会議システムも完備しています。
※本社と同等のネットワーク環境です
「急遽、資料を作成したい!」「福岡とTV会議がある!」「ちょっと一服したい!」等々。みなさんのお越しをお待ちしております。
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