

東京事務所の西野です。
今回は3月末にまちびらきを迎えた「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」を視察してきましたのでレポートします。
高輪ゲートウェイシティ
広大な車両基地跡でJR東日本が手がける大規模なまちづくり事業で、2020年に先行開業した高輪ゲートウェイ駅に直結するエリアに、オフィス・商業・ホテル・ビジネス創造施設・MICE施設・複合文化施設・インターナショナルスクール・レジデンスなどが順次開業、「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけられた全長約1.6kmに及ぶビジネス・文化の一大拠点が誕生します。
2026年春のグランドオープンに先駆けて高さ約160mの複合ビル2棟が開業を迎えました。
商業施設
"まちびらき"と聞くと華々しい印象を受けますが、現状はごく一部の店舗が先行開業しているだけで、物販はマルシェやキッチンカー主体なので、少々肩透かしを食いました。
本格的な賑わいは、約200店舗が揃う商業施設や高層階に整備されるパブリックガーデンなどが開業する今秋以降になりそうです。
ロボット・技術
"歩く家具"とも呼ばれる独特な形状の自動走行モビリティがエリア内を回遊しており、乗車中は高輪の街や歴史の紹介アナウンスが流れてガイドツアー気分に浸れます。
現在は駅前の狭い範囲の往復ですが、将来的には再開発エリア全体の回遊を支える役割を見込まれているとのこと。
他にも警備や宅配のロボットが巡回していました。
また、駅や交通、来訪者の行動、気象などのあらゆるデータをICカードや各種のシステム、機器類で収集して蓄積・連携を図るとのこと。
大学や企業との共創によりデータを分析・活用しながら社会課題の解決や新しい働き方・暮らし方の実験に取り組むそうです。
イベント
カンファレンスホールでは、高輪の歴史や未来をプロジェクションマッピングや体験シアター等で紹介する企画展が開催されていました。
当地は日本で初めて鉄道が海の上を走ったイノベーションの地であること、羽田空港の国際化やリニア中央新幹線など今後も更なる発展が見込まれる場所であること等を交えながら、将来構想が披露されていました。
一方、エンタメコンテンツの充実にも取り組んでいるようで、週末の夜に改めて立ち寄ると駅舎内でDJイベントが開催されていました。
メロウでチルなビートにバイブスぶちあがりです。アーイェ
さいごに
現時点の見どころはそれほど多くはありませんが、一斉開業で一時的なブームに終わるのではなく、順次開業とイベントの充実で徐々に街が成熟することが肝要なのかも知れません。
"100年先の未来"に向けた本格的な鼓動を感じるのはもう少し先になりそうですが、科学技術や社会課題が目まぐるしく変わる時代の中で、この街がどのような進化を遂げてイノベーションや文化を発信していくのかを楽しみに見つめたいと思います。
この記事へのコメントはありません。