

こんにちは。西鉄広報課です。
2018年に厚生労働省の「モデル就業規則」が改正され、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が整備されたことをきっかけに2018年は「副業元年」といわれるようになりました。
西鉄においても2023年4月にガイドラインが制定された副業。実際に制度を利用している方はどんな働き方をしているのでしょうか?
今回は、グループ営業企画部 飯田浩之さんにお話をうかがってきました!
インタビューを受けてくださるかた
飯田 浩之さん
グループ営業企画部 課長
【略歴】
1990年(平成2年)入社
情報システム部、広報室、ICカード「nimoca」の事業開発、WeLove天神協議会事務局長などを歴任し、2020年より現職。
いつから、どんな副業をしていますか?
今年の4月に副業が認められる要件が整備されたことを受けて、5月に所轄税務署に「個人事業主としての開業届」を提出し、副業として起業。コンサルティング業を始めました。
さっそく御縁があり、6月から長野県のパン屋さんの事業コンサルティングをさせていただいています。具体的には、広報・プロモーション、マーケティングや事業開発などについて業務委託契約を締結し、事業展開のお手伝いをさせていただいています。
また、今月からは県内のお蕎麦屋さんとも同様の業務委託契約を結び、取り組みをはじめているところです。
始めようと思ったきっかけ
2~3年前のコロナ禍でステイホームが求められ、思いがけずまとまった時間が手に入りました。この時間をいかに有効に使うかというなかで、「この機に、今後の自分の生き方をしっかりと考えよう」、そのためのインプットをできるだけやろうと決めました。「人生」「幸福」「仕事」「起業」といったキーワードについて、何十冊もの本を読みました。
「自分の人生の後半戦をどう生きるか」というテーマのなかで、哲学にも触れ、「人生の幸せとはなんだろう」というようなこともずっと考えていました。
そのなかで、自分にいちばん突き刺さったことは、「人生100年時代」ということです。
100才まで残りまだ半分ある。どこかのタイミングで会社員としての人生は終わりが来ますが、自分の意思と自分の力で、やれるところまで一生懸命はつらつと元気に仕事をして、社会に関わっていきたい。だから「将来の自分の人生の選択肢を広げたい」というのがきっかけです。
新しいことは何でも知りたい、チャレンジしてみたいという自身の好奇心旺盛な性格もありますかね。
なぜコンサルティング業なのか?
「武器は歩いてきた道にある」。
これもたくさん読んだ本の中のひとつにあった印象的な言葉です。
副業をはじめるにあたって、「自分の強み」「自分に何ができるのか」を考え続けました。そのために、「自分はこれまで何をやってきたのか」について、わりと緻密に"棚卸し"をしました。このキャリアの振り返りも自分と社会の接点を探るという意味で、とても有意義だったと思っています。そのなかで、現在の社会や企業にお役に立てるものは何かを考えた結果、行き着いたのがコンサルティング業でした。どうなるかわかりませんが、まず動いてみようという思いでスタートしました。
副業を始めて変わったこと(生活スタイルや、仕事観)や新しい気づきなど
生活スタイルとしては、週末の時間を使って、クライアントさまとのお打合せ、および全体の進行管理からお打合せのための資料作成などを行っています。もちろん、勉強も欠かせません。
会社の仕事は、特に大きな会社では分業により役割、どうしてもひとりの守備範囲というものが、狭く(深く)なってしまいますが、起業はそうはいきません。クライアントさんに提供するサービスだけでなく、事業体のあり方や会計から税務、法務、社会保険、国や地方自治体の起業支援制度(IT導入補助金など)・・・・・、何でも自分で勉強し、実践しなければならない。だから、幅広くいろんなことに興味・関心を持ちますし、勉強するモチベーションになります。とても新鮮であり、すごくおもしろいですね。多岐にわたる知識やノウハウを学ぶことは、会社の仕事にもとても役に立っています。
私のこうした想いを家族も応援してくれて、ありがたく思っています。
「副業として起業した」ということはSNS等でも発信しておりまして、それを見られた全国各地の知り合いを含めて多くの方々から「話しを聞きたい」「一緒に何か取り組めないか」というメッセージも本当にたくさんいただいています。こうした、業種や年代を超えたネットワークが形成されていることも、反響としてとても驚いています。ありがたく嬉しい限りです。
副業で今後どんなことをしていきたいか
社会の要請や国の支援等もあり、副業というものは社会に広がってきています。個人から見ると「人生100年時代のセカンドキャリア形成の手段」、企業から見ると「プロ人材のシェアリング」。業務受委託でつながるこの人材と企業との新しい関係性が、今後の社会の方向性のひとつだと思っています。
そういう意味で、今後は、スタートアップとの協業をやっていきたいと考えています。若くて、アイデアや技術があり、やる気もある起業家たち。彼らは、社会経験が豊富で、事業や業務ノウハウ、そして多くの深い人脈を持つプロを求めています。雇用という形態では双方にハードルがありますが、業務受委託契約として一定期間にプロジェクトに副業人材を組み込んでいくことはそれぞれのメリットは大きいと思っています。将来はこれをやっていけたら社会への貢献として、自分の生き方として素晴らしいものになるのではないかと考えています。
副業だからこそ得られるもの
パン屋さん(40代社長:製造業・流通業)、お蕎麦屋さん(70代社長:製造業・飲食店業)といった経営者の方と毎週、いろんなお話しをしていますが、おかげさまで、もうそれぞれ友人関係になりまして、普通にLINEで日常的に仕事以外のコミュニケーションもあります。「この公園の花が綺麗でした」と写真が送られてきたり、年代を超えて普通にやりとりさせていただいています。
段ボール2箱にいっぱいのパンが送られてきたこともありますし、長野県からご家族で福岡にお越しになられた際は、観光案内をして家族同士で太宰府で食事もしました。
こうしたコミュニケーションのなかから、日々、お客さまや従業員などいろんなステイクホルダーと向き合い、悩み、考え、達成感を得ながら経営をされている社長さんたちから学ぶこと、得るものはたくさんあります。会社のなかにいるだけでは得られないものだと思っています。コンサルティングとはいいながら、私のほうがとても勉強させていただいていると思っていますし、こうした経営者さんや従業員さんたちのナマの声というのは、相乗効果的に本業に生かしていけるものだと考えています。
飯田さん、貴重なお話をありがとうございました!
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