

皆さんこんにちは 人事部人財開発課です。
公益財団法人 九州生産性本部が主催する【第65期九州生産性大学経営講座】
その受講者の中から鉄道の小柳賢史さんが提出した修了レポートが「戦略的データ活用基本コースの最優秀賞」を受賞しました。
12月11日(月)アクロス福岡にて表彰式が執り行われました。
九州生産性大学経営講座
今期で65期目となる九州生産性大学経営講座は、延べ総受講者29,242名の受講者数を数え、2023年度は九州・山口各地域より198組織593名の方が参加されました。
12コース15教室が4月に開校し、9か月間に渡る長期研修を受講されています。
講座修了にあたり、研修で学んだ成果として自社や自己が抱える課題に対する改善事例や打開策を修了レポートとして提出し、運営委員会の審査により各コースの最優秀賞1名を選出、表彰をすることとなっており、今回「戦略的データ活用基本コース」30名の中から小柳さんが最優秀レポートとして表彰されました。
戦略的データ活用基本コース とは
この戦略的データ活用基本コースでは、データ経営の基本的考え方から実際の活用方法まで、統計学的思考力、情報分析の基礎的能力、整理力など仕事に活かす総合力を身に着けることを目的とし、課題(動画、演習)に取り組みながら理解を深め、講座の中でも実際にデータや分析ソフトを扱いながら実践力を養っていく内容となっています。
修了レポートで小柳さんは、「レール温度に関する報告と点検要員の配置の適正化に関する提案」をテーマとして執筆されています。
夏季はレールの温度が特に高くなり、レールが変形するおそれがあります。
そのため、線路関係の社員は土日やお盆の時期も交代で出勤してレール変形に備えています。
しかし、中にはあまりレール温度が上がらず、休日出勤が結果的に不要だったという日もあります。
ライフワークバランスが重要視される昨今、こういった休日出勤を少しでも減らしたい、そういった思いからこのテーマに取り組まれました。
レール温度の上昇に寄与する気象条件を分析し、レール温度を予測するモデルを構築。
休日出勤を減らす体制についての提案をまとめたレポートとなっています。
受賞にあたり一言
小柳 賢史 さん
鉄道事業本部 線路課 係長
修了レポート作成における分析は大変でしたが、何とか結果を出したいとおもっていました。
レポート作成には、子供を寝かしつけて自分の自由になる時間の夜22時以降から取りかかり、それから遅いときは深夜までと、これを約1か月間続けました。
途中で心折れそうになった時もありましたが、せっかくなら実になるものを出したいと思い頑張りました。
成果が得られてよかったですし、努力が実ったなと思います。
インタビューの様子
講座への参加志望動機は?
昨年参加したDX・ICT主催のビジネスデータアナリスト養成プロジェクトがきっかけですね。
今回と同じようなテーマで取り組みましたが、AI分析ソフトを使っての分析がメインでした。
それはそれで、十分な結果は得られたのですが、どういう風にしてAIが分析をしているのか、その成り立ちや統計学の深いところまで学びたくなったんです。
今後、様々な分析をしていくにあたり知識があれば、ソフトが解析した結果に対して、その有効性を検証したり、予測精度をあげるための次の手立ても考えられると思ったんですね。
基礎的知識の積み上げのために、今回この講座への参加を志望しました。
受講生の様子を聞かせてください。
受講者の方は、インフラ、テレビ局、小売業、素材メーカーといった九州各県の企業で、特にデータに触れる仕事をされている方々が多かった印象です。
今年度は、例年に比べると若い方も多かったようです。
受講生同志のコミュニケーションはどんな感じでしたか?
オンライン講義が多かったので、他のコースに比べると少なかったかもしれませんが、講義の中で対話セッションもありましたし、飲み会もちょこちょこあっていました。
まじめな話もそうでない話もする中で、同じような悩みや志をもった方々と意見交換しながら、同じベクトルを向いて受講できたのは励みにもなってよかったと思います。
講義をうけての感想は?
元々数学が苦手だったので、受講する前は正直不安はありましたが、講義がとても分かりやすく毎回授業をうけることが楽しかったです。
自分の知識が広がっていって、できることが増えているという実感も得られましたし、実際レポートを書いたり、実践的に使うとなると躓くこともありましたが、思い返せばそれもそれで楽しめた気がします。
受講前と後で変化したことや得られた価値にはどんなものがありますか?
DX という言葉が盛んに飛び交っていますが、大事なのはx(トランスフォーメーション)のほうだということを改めて認識しました。
データだとか様々なリソースを活用して変革していく、それが大事なんですよね。
現状では、デジタル化が先行していて、本質的な業務改善にいたっていなかったり、デジタルツールの導入だけで満足してしまっているところがあるように感じます。
デジタルはあくまでも手段であって、トランスフォーメーション(変革)の部分をまず意識すべきだと強く感じました。
データ分析も同じで、どう変革させたいのかゴール(目的)を明確化することが起点になります。
身近なところでいうと、アンケートのとり方もそうですね。
これは実際にテキストマイニング(文章の分析)の講義で学んだことですが、アンケートでよく「その他お気づきの点があればお書きください」 というフレーズ。あれはよくない!と。
データ分析の観点において、このような質問をすると、みんながいろんなことをバラバラに答えて、目的の成果が得られないことがよくある。
なので、自由記述にするにしてもなにかしらのテーマを持たせたり、なぜ聞いているのかという背景をきちんと書いたほうがいい。
例えば、「今後研修時間の見直しを検討しているのでこれについて何かご意見を」といった具合に。
アンケートは実施内容をブラッシュアップされることが目的だと思います。
自分たちが目指すもの、変革させたいことは何か、それをまず意識してアンケートの設問を考える。
ちゃんとゴールを見据えて、ゴールから逆算して考え、実践していくことが何事においても大切なんだということを学びました。
講義で得た学びを今後職場でどう活かしていきたいですか?
社内資料は、昨年比増・減などの単純な数字比較のものが多いです。
それも問題ではないですが、増という結果が施策の効果といえるか統計学を用いて評価したり、成功あるいは失敗要因をデータでもって細かく分析することが今後は必要だと感じています。
まだまだ勉強が必要な身ではありますが、今回学んだことを会社に還元して、小さなことでもいいので何か変革できたらいいなと思っています。
私の業務と直接関係なくても構いません。
他部署のことでもお役に立てるシーンがあれば気軽にお声かけいただければ嬉しいです。
次回受講希望する方へのメッセージをお願いします。
一緒に語れる仲間やアドバイスを頂ける方を増やていきたいし、そんな方が社内に増えてくると私も嬉しいです。
データ分析というと難しいイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、意外と日常生活の中でふれていたりもするので、データ分析に課題を持っている方や学びたいと思っている方はぜひ参加してほしいと思います。
いろんな部署で知識を持った方が増えてくると、一緒にやれることの幅広がってくると思います。
データ分析には近道はありません!
トライ&エラーの連続です!
だからこそ多角的な視点をもって考えることがすごく大事だと感じます。
いろんな分野のドメイン知識や視点を持った人が集まってくると、会社全体で横断的な分析もできますし、それが大きな変革にもつながってくると思いますので、そういう意味でもいろんな方に参加してほしいです。
小柳さん貴重なお話をありがとうございました。
2024年の講座の募集は、1月下旬頃より予定しております。
ぜひ積極的なご応募お待ちしております。
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