
6月1日、田川常務執行役員(天神開発本部長)がFM福岡50周年特番に出演しました。パーソナリティの中島浩二さんとの質疑の中で、西鉄が進める「福ビル街区建替プロジェクト」が福岡のまちにどのようなインパクトを与えようとしているのか、その想いを語りました。
中島さん(以下:中島):天神地区の再開発「天神ビッグバン」を楽しみにしている人が多いと思います。このプロジェクトはいつごろから始まったのでしょう?
田川常務(以下:田川):10年位前です。地権者で「天神明治通り街づくり協議会(2008年発足)」をつくり、天神の将来像を検討していく、というところからスタートしています。
中島:協議会と福岡市がタッグを組んで「天神ビッグバン」構想ができてきたんですね。最終的に完成するのは何年ごろですか?
田川:今のところ、福岡市としては2024年の完成を目指されています。
中島:西鉄はその中でも中心的な役割を担っていると思いますが。天神をどのようなまちにしたいと思っていますか?
田川:西鉄がやる「まちづくり」というのは、交通の視点をしっかり活かし、景観や環境、防災、持続可能性を反映すべきだと考えます。
中島:具体的にはどのように変わっていくのでしょうか?
田川:天神は商業とオフィスのまちです。現在は渡辺通りを中心とした九州最大の商業施設という顔を持っている一方で、明治通りは金融街を中心としたオフィスの顔を持つという、エリアで役割を分担するという考え方を持っています。
今後のまちのあり方としては、ビルの低層部には商業を、高層部にはオフィスやホテルをつくるといった、「縦」に機能を分けていくイメージをもっています。
中島:なるほど、それが融合していくことになりますね?
「福ビル街区建替プロジェクト 外観イメージ」※デザインは今後変更になる可能性があります。周辺建物はイメージであり、実際のデザインとは異なります。
田川:おっしゃるとおりです。例えば商業施設に来られた方、オフィス・仕事に来られた方々が、交流・融合する。新たな偶発的な出会いから新たな事業が生まれる。そういったこと目指しています。
中島:それは楽しいですね。そのシンボルが今着工に入った、福ビル・天神コア・ビブレの跡地に開発するビルということになるのでしょうね。
田川:そうですね、十分に交流・融合を意識しながら建替えをおこなっています。地下から地上4階までは商業施設を計画し、上層部にはホテルを入れます。その間の層にはオフィスを入れる計画です。
中島:融合のシンボルが、天神のあの四つ角に生まれるのですね。どのくらいの大きさになるのでしょうか?
田川:延床面積 約13万8000平米、19階建てです。
中島:天神のビル開発予定のイメージを見ると、どのビルも高くなって、景色がガラッと変わるなという印象を受けます。
田川:高いビルにはなるのですが、低層部分のにぎわいをしっかりと重視したいと思っています。
中島:まちづくりは、特にどのような点を考慮しながらプロジェクトは進めていくのですか?
田川:「世界における福岡の存在ってなんだろう?」と考えると、地理的にアジアに近いということと、福岡の人たちは新しいものが大好きという特性があり、いろんなものを受け入れようという土壌があります。都市が発展していくためには経済活動が発展しなければいけないと考えます。九州やアジアのクリエイティブな人材がどんどん集まってくれて、切磋琢磨して刺激しあう。そういう場所にしていきたいです。
中島:建物、ハードだけじゃダメ。まちの人が持っている気質も重要なんですね。
田川:ハードを作ったところで、その場所をどうしていきたいかということが重要になってきます。魅力的な人がいるから人が集まってくる → またまちが成長するという循環になると思います。
中島:人を中心としたまちづくりを目指して、開発しているということですね。
田川:福岡は職住近接というのも、ひとつのキーワードです。オフの時には天神だけではなく、沿線など周辺部へ出かけたくなる。そういった魅力的なまちが周辺にも存在するというのが、福岡のまちの特長でもあると思います。オフにも楽しめる場所があるというのは、クリエイティブな方が集まる天神のまちの特長として打ち出すべきものだと思います。
中島:クリエイティブな仕事をするには環境が大事だということなんですね。天神のまちの移り変わりを私たちは楽しみにしています。天神のために、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
田川:ありがとうございました。
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