

こんにちは、鉄道事業本部 安全推進課の天本です。
2022年11月9日(水)、筑紫車両基地にて「鉄道総合訓練」を実施しました。
鉄道総合訓練は、事故・災害発生に際し、安全最優先の意識と行動、正確な情報伝達及び指揮命令系統の確認と復旧手順の習熟を図ることを目的に実施する総合的な訓練です。
訓練には鉄道事業本部をはじめ、西鉄ステーションサービス、西鉄エンジニアリングなどの各グループ会社、他部門より自動車事業本部、安全あんしん推進部の他、九州運輸局、鉄道警察隊、筑紫野太宰府消防組合消防本部など総勢約270名が参加しました。
車内傷害事件対応訓練
他社で発生した列車内での傷害事件を参考に、昨年、車内傷害事件対応訓練を実施しましたが、その訓練で見えてきた課題を整理し車内傷害事件に対応する規程類を整備しました。
今訓練ではその規程類の有効性を検証することと、継続した訓練をおこなうことで対応力の向上を目的として実施しました。
鉄道警察隊、消防にも訓練に参加いただき、『車内で刃物を振り回している人がいる』との想定で、乗務員・駅係員の対応、現場での情報収集や関係部署・警察・消防への情報伝達の訓練を実施しました。
今回も犯人役を鉄道警察隊にご協力いただき、緊迫感のある状況の中、乗務員・駅係員がいかにお客様を安全に避難誘導出来るかの確認をしました。
刃物を持つ犯人役の警察官 犯人確保の様子
また、救急隊による負傷者救出訓練を実施しました。
訓練終了後は、警察・消防との意見交換会を開催し、訓練の振返り、犯人や負傷者対応について指導・助言をいただきました。
災害復旧訓練
近年、激甚化する豪雨災害を想定し、電気・線路部門の復旧訓練及び関係箇所への情報伝達訓練を実施しました。
電気部門は、『大雨で電柱及び遮断機の基礎部が倒壊した』との想定で、電柱傾斜復旧訓練と遮断機取替訓練を、線路部門は、『流出した道床を復旧する』訓練を実施しました。
倒壊した遮断機の取替作業 傾いた電柱の復旧作業
レールの歪みを確認 道床(砕石)の復旧作業
線路部門の訓練では普段あまり見る機会がない、モーターカーやマルチプルタイタンパー(通称:マルタイ)なども実際に稼働させ、本番さながらの訓練となりました。
モーターカーによる流出した砕石の補充
マルチプルタイタンパー(通称:マルタイ)によるレールの歪み確認や振動と圧力での砕石の詰め作業
最後に
今回の訓練は、万が一の事態に備え、訓練者が真剣に取り組む姿からも非常に有意義な訓練であったと感じています。
鉄道の安全運行には、事故・災害の最悪の事態を想定した訓練や、そうした事態に想像力を巡らせて日々の業務に従事することが必要不可欠です。
今回の訓練を通じて、「最も優先されるのはお客様の安全である」ことはもちろん、「従業員の身を守る」ことの大切さを再認識できたのではないかと思います。
これからも鉄道グループ一丸となって「安全最優先」の列車運行に努めていきます。
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