

こんにちは。建物部会事務局 堺です。
今回は、ニュースで耳にする車両火災や製品事故による火災とその対策についてご紹介します!
車両火災
今年8月20日、神奈川県厚木市のパチンコ店の立体駐車場で発生した車両火災事故が、記憶に新しいのではないでしょうか。
全国で発生する総火災件数(36,375件)のうち、車両火災の発生件数は9.4%(3,414件)を占めており※、おおよそ1日に10件は車両火災が発生しています。
※出典:令和5年5月16日消防庁 令和4年(1~12月)における火災の概要(概数)
◆車両火災の特性
車両は、プラスチックやゴム、シートのスポンジ等の燃えやすい材質のものが多く、一旦出火すると容易に消えません。
また、燃料にガソリンや軽油を積んでいることから、燃料漏れ等があると出火の危険が高くなり、消火活動が困難となります。
駐車場などで車両火災が発生すると、隣に駐車している車両にも延焼し危険です。
◆車両火災の主な原因と割合
①排気管(高温となった排気管との接触) <17.4%>
②交通機関配線(短絡、スパーク、衝突による発火) <10.0%>
③電気機器(電飾品など電源配線によるショート) <8.2%>
④放火(燃料促進物による放火) <5.2%>
⑤タバコ(ゴミなどの可燃物への燃え移り) <4.0%>
⑥電気装置(モーター、バッテリー系統) <3.2%>
⑦内燃機関(燃料、オイル漏れ、オーバーヒート) <3.1%>
◆車両火災の対策
・車両を定期的に確認する。
・スプレー缶やライター、モバイルバッテリーなどの高温下での使用や保管を禁止している製品は車内に放置しない。
・タバコの火の不始末に気を付ける。
・枯草などの燃えやすいものの付近でエンジンをかけたままの長時間駐車をしない。
製品事故による火災
製品事故のうち、誤った使い方が原因で発生する事故が多く、正しい使い方をすることが重要です。
異常がみられる場合は速やかに使用を中止してください。また、内蔵の電池は行政の指示に従って処分しましょう。
◆特に注意!リチウムイオン電池が使用されている製品(例)
◇携帯用扇風機
夏場によく目にする携帯用扇風機も火災につながる危険性があり注意が必要です。
携帯用扇風機の火災は、衝撃によって内蔵されたリチウムイオン電池の内部がショートしたり、過充電によって発火したりすることが主な原因です。
◇モバイルバッテリー
スマートフォンやパソコンなどの電気製品の充電に使用されるモバイルバッテリーの内部にもリチウムイオン電池が内蔵されており、
高温下での使用・保管による熱の影響で、異常な反応が起きて発熱・破裂・発火するおそれがあります。
携帯用扇風機の発火 モバイルバッテリーの発火
◆リチウムイオン電池内蔵製品の発火対策
・製品を選ぶ際は、製造・輸入・販売事業者と連絡が取れることを一つの基準とする。
・充電時は異常がないか時々様子を見て確認する。
・落としたり強い衝撃を与えたりしない。
・高温となる場所に放置しない。
・水に濡らさない。
・破損したものは使用を中止する。
なお、携帯用扇風機とモバイルバッテリーの発火について、NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)より、
気を付けたい火災として注意喚起の記事がリリースされておりますので、以下リンクをご参照ください。
"ジメジメ梅雨とギラギラ猛暑"で増える製品事故のリスク <br/>~夏に向けて気を付けたい事故~ | 製品安全 | 製品評価技術基盤機構 (nite.go.jp)
上記のような火災発生防止のためにも、自宅や職場で使用している車両や製品を点検いただき、使い方を見直して安全快適な環境を整えましょう。
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