
新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた飲食業界。
緊急事態宣言解除後、九州一の繁華街、福岡・天神エリアの飲食店も徐々に営業再開をしていますが、影響は続いています。
新型コロナウイルスの猛威が福岡にも広がりを見せていた4月上旬。
福岡・天神の情報サイト『天神サイト』では4月2日から地域の飲食店を応援しようとSNSを活用したハッシュタグキャンペーン「♯おもちかえりなさい」を開始しました。
インスタグラム上の「♯おもちかえりなさい」投稿写真画面
「♯おもちかえりなさい」とはテイクアウトした商品の写真をハッシュタグをつけてSNSに投稿することで、SNS上にアーカイブされ「♯おもちかえりなさい」で検索すると投稿された美味しいテイクアウト情報を見ることができる取り組みです。
今回はこの企画の発案者であるラブエフエム国際放送㈱の下田浩之さんにインタビューをしてきました。
ラブエフエム国際放送㈱ 下田浩之さん
生活者が飲食店に帰るきっかけに
Q.「♯おもちかえりなさい」とはどのような企画ですか?
A. 下田さん ※以下敬称略
新型コロナウイルスの影響で売り上げに苦しむ飲食店支援を目的に、天神周辺のおすすめテイクアウトをTwitterやインスタグラムのハッシュタグで投稿する取り組みです。
この「♯おもちかえりなさい」のキャンペーン名は''おもちかえり''と''おかえりなさい''から成る造語です。
生活者がいつか飲食店に帰るきっかけになればと考えました。
Q.この企画を発案したきっかけは何ですか?
A. 下田
新型コロナウイルスの影響で客足の遠のく飲食店に向けて何かできないかと考えたのがきっかけです。
ソーシャルディスタンスと飲食店の売り上げ確保を両立させるためには『テイクアウト』しかないと考え、とにかくスピード感を持って企画しました。(4月2日、天神サイトで投稿を呼びかけ。2週間後には約3,000件の投稿がありました。)
Q.企画に込めた想い・狙いを教えてください。
A. 下田
応援や支援といった情を誘う強い言葉を極力使わずに企画しました。
「♯おもちかえりなさい」は誰かのために投稿するのではなく、あくまでも「料理が美味しかったから」投稿する道筋をつくることを意識しました。自然な流れでこの取り組みが広がっていくように、気軽に投稿できる言葉を使用しました。
COMATSU 今泉店のおもちかえりメニュー
Q. 企画の反響など教えてください。
A. 下田
飲食店舗・利用客からたくさんの喜びの声をいただいています。
また、テイクアウトの売り上げが予想以上に伸びて、新型コロナウイルス感染が収束してもテイクアウトを続けていくという店舗もあるようです。
4月2日に福岡・天神を中心に始まったこの取り組みは、久留米・北九州・鹿児島・東京・札幌など全国に広がり、現在の投稿数は5万件を超えるほどとなり反響を感じています。
また、この取り組みをスタートした当日に、テレビ局から連絡をもらい、テレビ番組内のコーナーとして取り上げられることになりました。テレビ局や新聞社、WEBメディアに取り上げていただいたことも、この企画の輪が大きく広がっていったきっかけだと感じていります。
天神エリアから始まったこの企画・この想いが全国に広がっていったことがとても印象に残っています。
頑張るお店に力を届けたい
Q. お店に力を届けたいという想いで「♯ヤサシイレ」とう企画を実施されたとのことですが、どのような企画ですか?
A. 下田
「♯ヤサシイレ」と題し「♯おもちかえりなさい」で投稿された福岡の飲食店や美容室、約100店舗にサプライズで差し入れを実施しました。差し入れるものには、コカ・コーラボトラーズジャパン㈱やレッドブル・ジャパン㈱などの企業にご協力いただき、差し入れ品をお届けしました。
私は「差し入れ」とは人生の大きな山を乗り越える時など、もう一歩前に進む力を与えてくれると思っています。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で飲食店や美容室は現在大変な思いをされています。だからこし今「差し入れ」を届けることで、ほんの少し頑張れる力を届けたいと考えました。
これで現状が完全に救われるとは思っていませんが、少しだけほっと和む時間をお届けできていれば幸いです。
【「♯ヤサシイレ」企画でお届けした差し入れ】
インタビューを通して
地域の飲食店や企業を盛り上げるためにスタートした企画が、SNSを通し「おもちかえりなさい」の親しみやすい言葉で福岡だけでなく全国に広がっています。
この企画は「飲食店舗の支援だけでなくSNS利用者が楽しめ・活用できる企画」であることが、全国に広まった要因であると感じました。
これからも「地域とともに歩む」西鉄グループとして地域とともに発展していきたいですね。
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